千葉県鋸南町に災害支援に行ってきました


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 9月14日に、HSVN(葉山災害ボランティアネットワーク)メンバー5人で行ってきました。鋸南町は停電の復旧の遅れや屋根瓦の飛散など台風から一ヶ月上経っても被害状況の報道が続いています。私たちHSVNメンバーは、ボランティアセンターとなる鋸南町役場で、外部ボランティアの受け入れを手伝ってきました。

被災により天井がめくれている庁舎、混乱が続く中での支援は、災害が大きければ大きいほどボランティアを受け入れるまでの初動体制が、その後の復旧復興に大きく関係してくることを学びました。

 金沢区へもボランティアにいってきました。防波堤を越えた波が襲った海岸通りは、石巻で見た津波の被害と比べ、高さこそ低いですが、ぶち抜かれた外壁など様子は同じでした。葉山の海岸通りで起こってもおかしくない地形でした。

 今回の台風15号では、避難準備・高齢者等避難開始が発令されましたが、町は特に要援護者への対応は行っていなかったことがわかりました。防災無線が聞き取りにくかったり、町ホームページを全員の方が見られるわけでもありません。職員態勢が足りないということですが、なんのための要援護者避難プランであり、プランに地域支援者・近隣支援者がいるのでしょうか。

今後の災害に備え、要援護者への対応を求めました。また、町内一部地域では停電が三日も続きました。停電による避難所開設などは、その地域に広報車も走らせたといいますが、住民への周知など今後に向けた課題が多く残りました。

葉山町では夏休みに、町内在住の中・高校生が議員となり本会議場で一般質問を行い、行政へ提案する機会を作る、「中学生・高校生議会」を開催しています。中学生議員からは災害に備えた取り組みとして「防災訓練に中学生が行動できるプログラムを組み込めるか」と提案がありました。中高校生は集団行動になれているため、災害時にも大きな力になると言われています。しかし訓練は必要です。

また「空き家を使って高齢者との交流を」や「世代を超えた交流」など提案が出ました。これらの声は、まさしく若者から年齢や地域を越え町全体がつながり合えることを示しています。未来を支える中高生の声を励みに、台風15号で明らかになった課題に取り組み、災害に強いまちづくりにつながるよう求めていきます。