神奈川みなみ医療生協 葉山町に新型コロナワクチン接種費用の自己負担軽減を要請


 昨年5月8日、新型コロナの感染法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ扱いに移行されましたが、その後も医療機関や高齢者施設ではクラスターが発生しています。

 しかし、新型コロナウイルス感染への公費負担が2024年3月末で全廃されました。医療費は自己負担となり、ワクチン接種も有料に、医療機関のコロナ病床への財政措置、診療報酬の特例措置も廃止されました。その結果、患者負担が重くなり受診や治療控えが起きれば、感染が再び拡大し、高齢者や基礎疾患のある人は重症化する危機にさらされます。感染の早期発見、十分な治療とケアの体制確保は依然として必要です。

そこで、神奈川みなみ医療生協は近藤昇一、窪田美樹両町議とともに葉山町に以下の要請を行いました。

ワクチン接種費用の有料化導入によって、接種控えが起きないように他都市と同様な自治体独自の負担軽減措置を講ずること。

要請に応じた町民健康課の担当課長は、「65歳以上の高齢者等に関しては3,000円の自己二を考えている」「国から15,300円のワクチン接種費用のうち、8,300円を市町村に助成すると連絡があり負担軽減を検討した」「新型コロナもインフルエンザを想定し、3割負担を想定すると2,100円だが国の助成がいつまで続くかわからないので三浦半島の他の自治体とも相談し、3,000円とした」と説明。また、「町内で65歳以上の人は10,090人、接種率50%で5,000人、予算規模は6,150万円になる。ただし、国からの助成があるので町の持ち出しは2,000万円になる」と説明しました。医療生協からは、接種率や、接種期間、広報、医療機関への支払い単価について質問しました。担当課長は「接種率はインフルエンザと同じく5割とみている」「予防接種の期間は10月~1月末を考えている」「10月号の広報で知らせていく」「医療機関への支払いは1件当たり12,300円になる」と回答しました。

 その後の懇談では医療従事者や介護従事者が新型コロナに罹患するとただでさえ人手不足なのに大変なことになる。クラスター防止の意味でも、職員のワクチン接種に対する助成を国に働きかけてほしいと要望しました。