葉山町の小中学校校舎の半数以上が築50年を迎え、今後の在り方を早急に考えなければいけない時期を迎えています。教育民生常任委員会で老朽化の現状把握のため、全小中学校の視察を行いました。トイレ環境、雨漏りなど上げたらきりがなく、委員会から教育長に報告書を提出し、議会として早急な改善を求める決議を上げました。子どもたちがいつまで我慢すればよいのか、少しでも早く校舎建て替えか大改修かの修繕計画が必要です。
長野県小諸市は、小中学校合わせて8校。校舎は築50~40年、児童数はピーク時の半数近くになる中で「長期学校改築計画策定」に向けて、市民参加で取り組んでおり、会派で視察に行ってきました。
平成26年から、段階を重ね市民が話し合うことで住民周知や意識を持つ取り組みにつなげ、28年の「学校改築市民懇話会」で「基本的なデータの不足や何らかのたたき台が必要という声があり、真っ白ではだめということがわかった」と市職員から説明を受けましたが、私は、真っ白から始めたことが住民参加のまちづくりに繋がっていると感じました。
その後、市民学習会では「子供たちに、より望ましい学校の姿」を最優先にした、たたき台を提示する組織「長期学校改築計画検討会」が発足。メンバーは学校長や大学教授、PTA代表、未就学児保護者、公募の住民で、まさしく住民・関係者の声で1年間検討を行い、教育委員会は議事録作成等、事務局として参加し、意見は出さなかったといいます。30年1月に教育委員会に提出された「提言書」を受け、現在、教育・行政・建築等、各専門家で構成する「学校再編検討委員会」に委ねられていますが、住民への懇談会も設けられています。
少子高齢化や社会的人口減少の中、今後の葉山に大規模改修で統廃合が必要かどうかは、多面的に時間をかけた話し合いが必要です。しかし、これまでの葉山町の様々な事業の進め方は、住民の声を聞いたとは思えないことばかりです。公共施設大規模改修は、影響が広範囲に及ぶ政策問題であり、ただ時間をかければ良いものではなくスピード感も必要です。だからこそ、初期段階での関係者や住民等と合意・共有を進めることが重要となり、町へ、積極的な取り組みを求めていきます。