葉山町の成人式に参加しました。
町議会を代表して祝辞を述べました。
≪ 平成29年 成人式祝辞 ≫
平成29年1月9日
新春を迎え、本日、晴れやかに成人式を迎えられた新成人の皆さんに対し、葉山町議会を代表し、心からお祝い申し上げます。
きょうの日を迎えられるまで、皆様方の成長を温かく見守ってこられたご家族、地域の方々、また、教え導いてくださった学校の先生方にとりましては、万感胸に迫るものがあると思われます。
皆さんが成長されてきました、20年を顧みますと、日本は政治・経済・社会ともに、様々な壁に突き当たり困難な道を辿り、数々の自然災害にも見舞われました。こうした多事多難な時代の中にあって、本日この会場に参加された、新成人の皆さんの元気で若々しい姿を拝見し、その成長を心強く思うものであります。
本日、皆さんは成人式という、とりわけ大きな人生の節目を迎えられ、これまでご家族などの保護のもとにあった状態から、晴れて「成人」になられました。本日を契機として、「成人になる」ということはどういうことか、自らに問いかけ、これまで歩んできた道のりを振り返っていただきたいと思います。
皆さんの成人としての人生はまだ始まったばかり、これから先、順風な時もあれば逆風の時もあると思います。
周囲から評価を得られることもあれば、時として理不尽な思いをすることもあるかもしれません。しかし、周りからの言葉に振り回されることなく、自分の将来、歩むべき道をしっかりイメージして、ゆるぎない信念と決意で、自分の人生を自らの手で切り開いていただきたいと存じます。
ここで、皆さんたちに是非、「ポスト真実」という言葉について考えていただきたいと思います。
イギリスのオックスフォード大学出版局は、昨年注目を集めた言葉として「ポスト真実」(ポスト・トゥルース)という言葉を選びました。「ポスト真実」、とは、事実に基づかない主張、つまり嘘(うそ)・偽りを繰り返すことで、人々を扇動し、うねりをつくり出すことです。
インターネットの出現までほとんど注目されることはありませんでしたが、SNSの発展とともに今日的な課題であると言われています。
ここでこれ以上詳しい解説はしませんが、是非皆さん、この「ポスト真実」という言葉について考えていただいて、大変難しいことではありますが、真実を見分ける目を養っていただきたいと思います。
結びにあたり、私どもは、皆さんの生まれ育ったこの葉山を、皆さんがいつまでも住み続けたい、他の自治体に移住しても、いつかは戻ってきたいと思えるまちにしていきたいと考えています。どうか皆さんも、ふるさと葉山に誇りと愛着を持ち、新しい時代の葉山町をご自身の手で築いてください。
皆さんの斬新な発想力と行動力に大いに期待し、輝かしい洋々とした前途を祝福いたしますとともに、末永いご活躍とご健康を心からお祈り申し上げまして祝辞といたします。
平成29年1月9日
葉山町議会議長 近藤 昇一